ヤマハ管楽器カラオケチャンピオンシップ
全国大会
3月28日(日)13:30〜東京:原宿クエストホール


 以前よりエッセイのコーナーなどで触れていたヤマハ主催の管楽器カラオケチャンピオンシップの決勝大会である全国大会を聴きに行ってきました。
私はヤマハのスタッフでもあるので西日本大会までの審査とゲスト演奏を担当しましたが、今回はその最終結果を見届けるために、一聴衆として客席で楽しんできました。

 一見、ジャズとは何の関係もなさそうですが、実はサックスやトランペットの出場者の多くは、プロもびっくりの見事なアドリブ・プレイヤーたちです。普段一人で練習していて発表の場がなかなかない人には、お薦めのコンテストです。次回開催の折には皆さんも参加してみてはいかがでしょうか?


 このイベントはとにかく「楽器を吹く人全員集合」ということで楽器やジャンルを問わず とにかくカラオケをバックにソロ演奏を披露するという趣旨のものです。さすがにこの日は全国大会ということで非常にレベルの高い演奏や、場内大爆笑のパフォーマンスなどが見られ、管楽器の新しい楽しみ方を発見したような気がしました。

 審査員も豪華でトランペット奏者の日野皓正氏、俳優の内藤剛志氏、クラリネット奏者の赤坂達三氏をはじめ、JazzLifeバンドジャーナルパイパーズ各誌の編集者の方々でした。

結果は以下のように各賞が贈られました。

グランプリ(賞金50万円、副賞)
丹羽兼太(トランペット、愛知)
課題曲:雪国、自由曲:アイ・リメンバー・クリフォード

準グランプリ(賞金30万円、副賞)
福井健太(アルトサックス、東京)
課題曲:我が心のジョージア、自由曲:マイ・ロマンス

・審査員特別賞(各賞金10万円、副賞)
日野皓正賞
福山光晴(トランペット、千葉)
課題曲:アイ・リメンバー・クリフォード、自由曲:カンタロープ・アイランド

内藤剛志賞
大竹篤志(アルトサックス、広島)
課題曲:明るい表通りで、自由曲:ボディー&ソウル

赤坂達三賞
高野猶幸(クラリネット、千葉)
課題曲:ペーパー・ムーン、自由曲:オリジナル曲

JazzLife賞(年間無料購読券付き)
高比良 猛(テナーサックス、福岡)
課題曲:我が心のジョージア、自由曲:テキーラ

バンドジャーナル賞(年間無料購読券付き)
喜多公美子(フルート、大阪)
課題曲:ペーパー・ムーン、自由曲:夫婦みち

パイパース賞(年間無料購読券付き)
熊本亜記(オーボエ、佐賀)
課題曲:イェスタディ・ワンス・モア、自由曲:「四季」より「春」

・特別賞(賞金5万円、副賞)
鈴木章広(バリトンサックス、千葉)
藤本 悠(フルート、東京)
中村州芳(アルトサックス、山口)
飯塚雅幸(アルトサックス、秋田)
田牧愛子(フルート、神奈川)
ジェーソン・アンドレス(アルトサックス、山口)

(出場者の方の敬称は略させて頂きました。)


 出場者の方たちも、演奏力はもちろん、衣装や演出、小道具?などいろいろ趣向を凝らし、見ていてまったく飽きることのないコンテストでした。一人演奏が終るたび審査員がその場で感想や、講評を本人に述べていくので、日野さんの講評などめったに聞けない奏法の話などもでて、非常に興味深い内容でした。

 出場者の演奏後、審査結果の集計の間ゲスト演奏もあり、まず赤坂達三さんのクラリネット+カラオケ、そして日野皓正さんのマイクなしのアカペラ・ソロ、そして日野さんの演奏の後半に内藤剛志さんがトランペットを吹いてデュオをするというハプニングまで飛び出し、会場内も大変盛り上がりました。

 アマチュアの方が個人で参加できるコンテストは意外に少ないので、是非今後も続いて行くことを私も願っています。大変楽しかった1日でした。


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