アドリブ入門講座(8)

=フェイクしてみよう(1)=

 コードとアヴェイラブル・ノート・スケールの関係が理解できたら、実際の曲を題材にしてメロディー・フェイク(メロディーを変化させる)の練習をしてみましょう。ここでも課題曲は「枯葉」を取り上げます。
 ジャズの演奏では、オリジナルのメロディーがそのまま演奏されることはまずありません。演奏者の独自の解釈によって、いろんな表情をつけて演奏されているわけです。
よくジャズを聴きはじめの人が、「どこまでが、メロディーなのかアドリブなのかわからない」と言いますが、メロディーも即興演奏の一部であるといえるのです。

 即興演奏は、メロディーを元に自己表現を加え自在に展開して行くことからはじめましょう。自分らしい唄いかた、フレーズを身につけていきましょう。


メロディー・フェイクの手法

  1. リズムを変化させる

  2. メロディーの隣接音、または装飾音を加える

  3. コードトーンを加える

  4. スケールの音を加える

 この4つの方法でチャレンジしてみましょう。なお、オリジナル・メロディーは著作権の関係上、ここでは掲載できません。お手持ちの楽譜をご参照下さい。下の例題はアルトサックス用のキーになっています。


「枯葉」フェイク例

「枯葉」フェイク

 まず、最初のステップとしてこのようなフェイクを考えてみました。
メロディーの原型がほとんど残っています。おもにメロディーのリズムに変化をつけ、スケールでアプローチを行っています。
アドリブの第1歩としてこのような形から勉強してみてはいかがでしょうか?


=今回の宿題=

自分で「枯葉」のメロディーをフェイクした楽譜を書いてみましょう。


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