第34回 ストラップ

 これもMLで色々と皆さん方から情報を頂いた話題です。普段何気なく使っているものですが、サックスを吹くのに無くてはならないもののひとつです。楽器を購入した時に付いていた物をそのまま使っている方、こだわっていろいろ試されている方などさまざまなようです。いろんなメーカーから多種の製品が発売されています。今回はその選び方のポイントを考えてみましょう。


ポイント
(これはあくまでも私個人の私見です)

耐久性(安全性)
 楽器の重さを楽に支え、落下事故などの無いように安心して演奏できるためには丈夫なストラップが必要です。まず注意すべきなのは先端のフック(楽器を引っ掛ける所)の部分でしょう。プラスティックのフックの製品のものの中には、ごくまれにですが割れてしまうものがあります。フックには他に、昔からある金属製の「釣針型」や、最近良く見かける一度かけてしまうと外れにくい樹脂製の「キーホルダー型」やショルダーバッグ等に良く使われている「スイベル型」等があります。安全性の面ではこれらの方が勝るのではないかと思います。私自身は持ち替えが多いのですぐに外せる「釣針型」を使っています。
 次にひも状の部分ですが、一本の布地で出来ているものが一番安全であるといえます。肩当とひもが何らかの形で結び付けられているものは、その部分が外れる可能性を否定できません(とは言え最近のものは改良されて滅多な事では外れないように出来ているようです)。ボール・チェーンを用いたものもありますが、これはあまりお薦めできません。チェーン自体が切れたり、肩当との接合部が外れたりするものがあります。
 また最近ではあまり耳にしなくなりましたが、長さを調節する部分(なんて言うんでしょう?)が壊れ易いものもありました。実際に目で見て、頑丈そうなものを選びましょう。

操作性
 長さの調節が片手で簡単に出来て、しかも吹いている間にずり下がらない。この相反する2つの条件を兼ね備えたものが望ましいと思います。

首への負担感
 一般的には、ひもが太い方が、首への負担は楽に感じられると思います。しかし、太いひもは女性など首が細い方には、かえって首が締められるような感覚を持たれる方も多いのではないかと思います。このような場合は細いひもでも肩当のあるもので、なおかつ肩当の面積が大きいものを探されると良いと思います。
 また、重みを全く首にかけないハーネス・タイプや、サスペンダー・タイプ、またはたすき掛けのショルダータイプのものも市販されています。
下記のBG社のHPが参考になるのではと思いますので掲載しておきます。
http://www.musicindustry.com/bg/saxstraps.html

音色への影響
 これは私自身はあまり感じないのですが、MLの投稿や、オフ会でのお話の中では「金属製のフックの方が楽器の響きを殺さないので良い音がする」という方が実は結構たくさんいらっしゃいます。これはどうか皆さんご自身で判断して頂きたいと思います(私自身も検証中です)。


私の使用しているストラップ

最後に私自身が現在使用しているものをご紹介します。

楽器 メーカー 備考
ソプラノ YANAGISAWA 古い楽器に付いていたもので細ひもで金属フック
左手親指の邪魔にならないので愛用してます
アルト YAMAHA 10年以上使っています。皮の肩当つき、プラスチック・フック
テナー YAMAHA
BG S20M
ヤマハはアルトと同じ物
CONNを吹くときにはかなり短くする必要があるのでこのBGを
使っています。首が締まりません。細ひもで金属フック
バリトン SELMER いわゆる今の純正のもの、太幅で金属フック

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