第39回 試奏レポート
BULLSEYE新製品

 以前ご紹介して以来、人気の出てきたブルズアイ・リガチュアですが、仕様も新しくなり、よりいっそうパワフルになりました。その新商品をご紹介します。


4月の中旬、製作者の小山さんからお電話を頂き、大阪帝国ホテルで仕事があるので、ついでに新しい商品を開発しているので見て欲しい、との事でまた我が家に立ち寄って頂き、色んな物を見せて頂きました。

まず、この色分かりますでしょうか?従来GP仕上げであったブルズアイにサテン仕上げが仲間入り。GPに比べより音の輪郭がハッキリし、息の通りもよりスムーズです。小山さんによるとサテンにするとリガチュア自体がかなり硬くなる(それだけメッキが厚くかかっているという事なんだと思います)ので、それがハッキリした音を生むのではないか?ということでした。
また、ボルトにも新しいバリエーションが増え、上の写真(私のメイヤー・アルト5MM)のものはコパーのGP仕上げの物を付けています。

ちなみに私はこのサテン仕上げのがいたく気に入り、結局アルト、テナー、バリトンの3つを新たに購入してしまったのでありました。

次にこちらはアルト用ネックですが、上からMarkVII、シリーズII、シリーズIII用のネックに、オリジナルのゴールドプレートをかけ、さらに息の入り口である一番マウスピース側のリング状の物をオリジナルの物に付け替える事によって、より息のスピードを効率よく伝えるための加工が施されています。トランペット奏者である小山さんらしい発想から生まれた製品と言えるでしょう。
吹いた感想は「本当に良く鳴る!」ネックでした。試奏時は私のアメセルVIに装着しましたが、3本とも問題なく装着出来ました。現在MarkVIのネックをアメリカから取り寄せている所だそうです。MarkVIIは明るく芯が太く、シリーズIIはしっとりとした感じ、シリーズIIIは歯切れ良くパワーがありました。
もちろん、テナー、バリトンも取り扱いされるそうです。また、今お使いのネックをブルズアイ仕様に変更することも可能で、アルトで25,000円、テナーで30,000円の費用(税別)で1〜2週間位の納期で出来るそうです。

余談ですが、熱帯Jazz楽団などで活躍される宮本大路さんもブルズアイがお気に入りだそうで、バリトン(シリーズIIのホワイトラッカーの楽器)にはサテンのリガチュアと特製のプラチナ・メッキのネックを使用されているそうです。

こちらはフルートフランジという、足部管の先端に取り付ける抵抗感を変える為のアダプタというような感じの製品です。写真では私のゴールドのフルートに取り付けているので良く分からないかもしれませんが、馬蹄形のようなU字状のこのフランジを取り付けることによって、音色はより太く、中高音域が安定するようになります。
まずビックリすることはボリューム感が増すことで、さらに強く吹いても音色が損なわれることがなくなる、ということです。ただ難点はこの状態だとスタンドに立てることが出来ない、ということですね。

こちらは、目下開発中というプラチナプレートのリガチュアです。

意欲的に製品を作ってらっしゃる小山さんのブルズアイ、これからも目が離せません。「ただ大きな音が鳴れば良い、というだけではなく、効率的な音のまとまりとか密度の事など難しい問題はたくさんありますよ」と仰っていた言葉が印象的でした。

尚、価格などは下記のHPにてご確認ください。

OFFICE ”BULLSEYE” Tel&Fax 042-311-0628
e-mail;bulleye@hat.hi-ho.ne.jp
ホームページ;http://www.hat.hi-ho.ne.jp/bulleye/


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2001/06/04