第25回 サクソフォン上達法Q&A(1)

 デビッド・リーブマンの「サクソフォン上達法」についてのご質問を、千葉の村上さんから頂きました。このご質問の内容は以前HALさんともメールでやり取りさせて頂いたこともあったので、皆さんにもご参考になるかと思って、村上さんのご了承を得てメールの内容を掲載させて頂きます。
 他にご質問のある方もどんどん
メールで送ってくださいね!


Q.第4章のP20、右の段組の下から5行目あたりの記述についてですが、具体的にどういうことなのか今ひとつわかりません。実際にはマウスピースだけでどういう音(音階)になるのでしょうか。ふつうにドレミファがでるのでしょうか?


A.この部分の記述は確かに分かりにくく、以前、他の方からもご質問を受けた事があります。

 ポイントはこれは私のページでいうと、「喉の使い方について」「オーバートーン」で取り上げている事とほぼ同一の内容です。
注意して頂きたい事は、アンブシュアを変化させる(下あごを上下させる)のではなく、あくまでも喉のコントロールだけでマウスピースの音程を変化させる練習をすると、喉のポジション移動と下唇の前後のポジション移動が体感できる、ということなのです。

具体的な練習方法は(これは私の解釈に基づいています)

  1. まずマウスピースだけで基準音(テナーの場合はAb)がきちんと出るアンブシュアーを確認します。
  2. 1.の状態からあくびをするような感じで、喉を開いて行くと音程が下がって行きます。
  3. この感じがつかめたら、基準音に戻ります。
  4. 徐々に下げる音程の幅を広げて必ず基準音に戻ります。

 馴れてくると本当に喉のコントロールだけでスケールが吹けるようになる位の音域(オクターブ下くらい)まで音程が下がっていく筈です。
こうなってくると喉のコントロールでドレミのように聞こえる音階が出来るようになるはずです。試してみて下さい。
決して音程を上げようとしない事!これがポイントです。
下手をすると下の歯で強く噛んでしまいアンブシュアを壊しかねません。

 ただ私自身も疑問なのですが、「第10倍音以上の音域まで」という記述がありますが、これは10度以上のインターバルが可能である。という意味なのではないかと思えるのです。
楽器をつないだ状態のオーバートーンだったら話は分かるのですが、どう考えてもマウスピースだけでは無理ではないかと思います。

【追記】
 上記の「第10倍音以上の音域まで」の訳について複数の方から、”原文を参照したところ「10度以上のインターバルが可能である」の解釈の方が正解であろう”、という旨のメールを頂きました。ありがとうございました。


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